長崎の「街に、家族に、心地良い場所を」ファミリー長崎支店の発起人、松尾さんの想い
written by ダシマス編集部
福岡を中心に新築分譲マンション100棟以上の供給実績を誇り、2022年9月1日に創立30周年を迎えた株式会社ファミリー(以下:ファミリー)。福岡に隣接する大分、佐賀、熊本だけでなく九州一円に市場を広げている同社。そんな同社が2019年に支店をつくり、成長拠点として力を入れているのが長崎支店です。
実はこの長崎支店は、一人の従業員の声がきっかけとなってつくられた事業所です。その声をあげたのは、ファミリー一筋15年の、松尾尊将(まつお たかまさ)さん。長崎に支店をつくり、地域に寄り添いながら商品やサービスを提供したい。自分が仕事を続けてきた中でターニングポイントとなった長崎で、より地域に密着した仕事がしたいと思ったとのことです。
今回は長崎支店の発起人である松尾さんにインタビューを実施し、長崎支店にかける想いや15年働いてきたからこそ感じているファミリーで働くことのやりがいなどを、うかがいました。
長崎支店 副支店長 松尾尊将(まつお たかまさ)さん
大分県出身。大学卒業後、株式会社ファミリーへ2008年新卒入社。物件リーダーとして長崎に赴任してから長崎にほれ込み、長崎支店設立のきっかけをつくった若きリーダー。長崎エリア新築分譲マンションの販売戦略を担いながら、売買仲介や土地情報の仕入れ活動などマルチに活躍中。
取材・執筆:大久保 崇
『ダシマス』ディレクター。2020年10月フリーランスのライターとして独立。2023年1月に法人化し合同会社たかしおを設立。“社会を変えうる事業を加速させ、世の中に貢献する”をミッションとし、採用広報やサービス導入事例など、企業の記事コンテンツの制作を支援する。猫ファーストな人生。歩くこと、食べることが好き。
出会う方々に恵まれたからこそやりがいを持って続けてこられた
――今日はよろしくお願いします。まずはファミリーという会社がどのような事業を展開しているのかを教えてください。
端的にお伝えすると総合不動産会社です。1992年に創業し、2022年に30周年を迎えました。
新築分譲マンションの供給を主軸とし、戸建販売や賃貸、土地の仕入れから販売、中古の売買まで、さらにグループ内には管理会社もつくり、お客さまへお引き渡しした後の管理までをグループ全体で担っています。
不動産会社の中には販売だけ、仲介だけ、管理だけ、というところも多いなか、一つのグループで販売から管理まで担っている点は弊社の強みであり特徴です。
――松尾さんがファミリーに入社しようとした決め手は何だったのでしょうか。
就活当時、弊社は16期目で増収増益という実績に加えてコミュニケーションイベントも多く、アットホームな社員が多い印象を受けました。一致団結しながら市場で勝負できそうだと期待感を持てたこと、そして「自社で企画し、自社で売り、自社で管理する」といった、最初から最後まで関われる事業形態にも魅力を感じました。
ただ、学生の頃ですから当時はそんな大きな夢を持って入社したというわけではなくて、大きなきっかけは一番早く内定をもらったことかもしれません(笑)。今、振り返って考えてみると、就活当時に会社に感じていたのはこういったことだったなと思います。
――そもそも不動産業界で働こうと思ったのはなぜですか。
金融機関で働いていた父親の影響を受け、漠然と「営業がしたい」「人と深く関われる仕事がしたい」という思いがありました。
子どもの頃、取引先の方をはじめ関係する方々と接する父親の姿をよく目にしていました。そして私自身が父のお客さまと接する機会もあり、そのお客さまから父の仕事の中身を聞くたびに、人とつながっていく仕事はいいなと思うようになったんです。
そして大学で経営学部に入り、広く経済のことを学びながら人と関わる仕事は何だろうと考える中、「人生の、そう何度もない機会に携われる仕事は何か」と考えた時、多くの人にとって一生に一度のイベントになる“住宅購入”だと思いました。それがこの業界を選んだ理由です。
――今で15年目とのことですが、新卒から入社して以降、ここまで長く続けてこられたのはなぜでしょう。
私も一度も辞めたいと思ったことがない、と言ったら嘘になります。辛い時やキツい瞬間はあったし、30歳を迎える頃には「自分の人生、このまま走り続けていいのか」と頭をよぎることもありました。
それでも続けてこられたのは、お客さまや社外の取引先、社内の方、出会う方全てに恵まれて仕事ができたからです。また、会社がいいタイミングで物件リーダーやエリア担当など、私にハードルを与えてくれたことも大きかったなと。
私が副支店長を務めている長崎支店も、私自身が会社に対して「長崎に事業所をつくってしっかりと地域に寄り添った仕事がしたい」といったことがきっかけで今に至ります。ですので、特に今は発起人としての責任も感じていますし、何よりも自分の提案を受け入れてくれた会社に貢献したいと思って取り組んでいます。
そんな会社であり、出会う方々に恵まれた運があったので続けてこられたのだと思っています。
――長く続けてこられた中で、特に忘れられない出来事はありますか。
私が入社1年目か2年目の時の話ですが、社長がお客さまと電話をしている場面に立ち会った時のことを今でも鮮明に覚えています。
当時は電話での営業が業務としてありました。社長がそのような電話をすることは滅多になく、この15年で一度だけの機会でしたがたまたまその機会に居合わせたんです。その時の声の通り方、トーンの操り方や表現方法などに衝撃を受けました。一人の営業として「この人を絶対超えたい!」と思ったんです。
社長といち営業社員の私では、単純な比較はできませんが、あの日以来ずっと、この人に追いつきたい、そして追い越したいという気持ちを今でも抱いています。
今思うと、その気持ちが特に強くなったのは30歳を迎えた頃かもしれません。がむしゃらに働くだけでなく、社名やブランド名への愛着が湧いてきた頃、社名を背負って働く責任も感じるようになり、一層追いかける気持ちが強くなりました。
厳しさもありますが非常にフランクに接してくれる方ですので、人としての器の広げ方も見習い、私も周囲からそう思ってもらえる存在になれたらと思います。
長崎に総合不動産を根付かせ、お客さまにより心地いい住まいを届ける
――そもそも松尾さんが、長崎に出店したいと思ったのはなぜですか。
先ほど、15年続けられた理由で物件リーダーなどのハードルの話をしましたが、その最初のターニングポイントになったのが長崎なんです。初めてチームリーダーというハードルを与えてもらったエリアでした。
2017年、当時弊社で4棟目の供給の時に初めてリーダーとして赴任しました。以降、お客さまに恵まれながら、今では8棟目、9棟目の販売開始の準備中と、ありがたく成長させていただいています。
弊社の経営理念の中には「仕事を通して人間的に成長する」という考え方があり、私にとって仕事の活力が増した場所がこの長崎でした。この市場に携わったことで、自分の気持ちの根っこから「お客さまの近くに寄り添い、もっと喜んでいただけるものを提供したい」と思えるようになったんです。
現在長崎では100年に一度の再開発事業が進められています。このような魅力的な市場を経験できることは大変貴重です。それが初めてリーダーを経験した長崎ですから、一層思い入れも強くなります。
――長崎は松尾さんにとって切り離せないエリアになったのですね。
そうですね。おかげさまで長崎で結婚もして子どもにも恵まれたので、仕事以外の側面でもとても愛着があります。住民票も移し、名実ともに長崎県民になりました(笑)。
――長崎支店で今後力を入れていきたいことや取り組んでいきたいことは何でしょうか。
主幹事業である新築分譲マンション供給に力を入れながら、まずはお客さまに安心と喜びを提供できる事業所として長崎に根付くことです。
私たちが提供するブランド「ファーネスト」は“Family(家族)”と“Nest(心地いい場所)”を掛け合わせた言葉で、「家族に心地いい場所を」という思いがこめられています。
今は大半の供給が新築マンションですが、お客さまの住宅の選択肢はさまざまで戸建や賃貸、フルリフォームの中古を好まれている方もいらっしゃいます。どのような選択であっても、家族に心地いい場所を提供する。この長崎支店に、多様な住まいの選択をサポートできる体制を整えていきたいです。
そしてファミリーはマンションを販売するだけの会社ではなく、地域に寄りそう総合不動産会社だというのをこの長崎に浸透させていきたいと考えています。全ての方に喜びを届けるための行動や経済活動ができるよう取り組んでいきます。
皆さまに寄り添い、こうした取り組みが成功した先には、社名やブランド名により愛着を持っていただけると嬉しく思います。
一言で不動産と言っても様々な種類があり、お客さまのニーズも多様化しています。例えばマンションを検討している方でも最終的に戸建てを購入されることもあるのですが、こうした時に他社さんが選ばれることも当然ながら少なくありません。
ここのシェアから20%、たとえ10%でも弊社の取り扱う商品や提供するサービスで喜んでいただけるようにしたい。「新築マンションに限らず、不動産を考えるならファミリー」というように、総合不動産を謳う弊社が選ばれるようになっていきたいと考えています。
こうしたモデルケースとなれるよう、長崎支店を成長させたいと考えています。
今ここでしかできない経験を通じてキャリアアップのチャンスを掴んでほしい
――重要な成長拠点ということですね。これから伸ばしていこうという事業所で働くと、今しかできない経験ややりがいを感じられそうです。
そうですね。長崎支店だからこそ、総合不動産業の社員として新築だけではなく中古や戸建てなど様々な知識やノウハウが蓄積できると思います。
弊社は元々、やる気がある人を後押ししたり、チャレンジしようとする人を応援したりする社風を持つ会社です。
社内で使用している業務管理アプリの中に新規事業の募集機能というのものがあって、誰でもアイデアを投稿できる仕組みを設けています。これは弊社の社長が、常にいろんなアイデアを欲していることから作られたものですが、不動産を軸に事業や企画を考え、いいアイデアを出せば誰でも新しい事業にチャレンジできるチャンスがあります。
こうしたファミリー全体が持っているチャレンジを応援する文化に加えて、長崎支店なら幅広い不動産の知識や経験が得られる。そんな、非常に伸びしろのある環境ですので、特に若い人にとっては、今後のキャリアアップにつながる拠点だと思います。
――今の職場の雰囲気についても教えてください。例えば、どんな人達がいらっしゃいますか。
40代後半の取締役と、30代後半の私、そして20代後半で転職してきた若手の3人で営業しています。年齢も社歴もバランスがよくフランクに会話が飛び交う明るい雰囲気の職場で、その上で同じベクトルを向いて仕事ができているので非常に働きやすい現場ですね。
――営業職や不動産業界未経験の人でもできるでしょうか。
これはあくまで私の持論ですが、営業職というのは「やるぞ!」や「やりたい!」と思えばきっと誰にでもできると思っています。自分自身がまず営業の仕事を好きになったり、出会ったお客さまのことを好きになったりできればきっと大丈夫です。
その上で、目で見て耳で聞いて、お客さまが言葉で発していないものを探れる聞き上手な方は営業に向いていると思います。とにかくまず自分が「やる」と決めるかどうか。その気持ちさえ固まれば、細かいことは気にせず飛び込んできてほしいです。
最初のうちはお客さまに正確に情報を伝えることや、お客さまの意図を汲むことなど難しいと感じるかもしれません。初対面から本心を言える人はほとんどいないので、まずはお客さまに寄り添い気持ちを解きほぐしながら1割2割の本音を話してくれることを目指すのがいいのではないかと思います。
――営業という役割はどんな業種・業界でも必要ですし奥が深いですよね。そんな営業という仕事を通して、ご自身として「これは営業職を頑張ってきたから成長した」と感じていることはありますか。
元々口下手な私でもコミュニケーションが少し上手くなり、仕事も私生活も楽しくなりました。これは営業をしてきたからこそだと感じています。
お客さまの家族と従業員の家族。関わる全ての家族に幸せを届ける
――営業で学んだことは仕事に限らず、プライベートでも役立っているんですね。その流れで仕事とプライベートの時間の使い方についてもお伺いします。いわゆるワークライフバランスといった、どちらも充実させるために日頃意識していることなどはありますか。
最近子どもが産まれて気づいたのは、家やプライベートが幸せであればあるほど仕事への活力が生まれるんだということです。
仕事とプライベート、どちらか一方に偏ってはいけないと実感しました。30代前半までは仕事にどれだけ時間を割けるかが存在価値だと思っていて、振り返ってみると妻には迷惑をかけたと思っています。
今でも休みの時に仕事のことが完全に頭から離れることは難しいものの、意識的に切り替えるようにしています。
――職場には気兼ねなく休める雰囲気がありますか。
もちろん会社は休みの希望を受け付けてくれます。年間有給5日以上も順守していますし、実際に昨年、私も土日の保育園行事のために休暇をとって参加しました。
子どもの行事は私にとっては慣れないことだったので、内心そわそわしながら参加しました。ただそこで、改めて気づいたのですが、「1歳の子のお遊戯会は1歳のたった1回しかないんだよな」と、そんな当たり前のことにハッとしたんですよね。
先輩方が「子どもが小さい期間はあっという間だよ」と言っていたことを実感した瞬間でした。だからこそ、これから一緒に働く仲間にも、子どもや家族、大事に育ててくれた両親と過ごす時間を大切にできる環境を作っていきたい。上司も私も皆そのような気持ちで働いています。
ファミリーが大事にしたい家族はお客さまの家族だけではなく、一緒に働いている仲間の家族も同じです。関わる全ての家族を幸せにする。こうした環境作りを引き続き大事にしていきたいと思っています。
株式会社ファミリーについて
・ホームページ:https://www.farnest.co.jp/
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